シーズン総評：ルオル・デン

ポジション：フォワード｜年齢：27｜2011-12年棒：1234万1275ドル

シーズン総評
デンは今年攻守にわたる活躍が評価されキャリア初のオールスターに選出された。デリック・ローズの横でプレイすることでうまく機能し、既に定評のあるディフェンスも健在だった。1月21日のシャーロット・ボブキャッツ戦で左手首靭帯を断裂してしまい、痛みをプレイできるレベルまで落とすために7試合欠場した。ブルズの優勝と夏のオリンピックでイギリスチームのメンバーとして出場するために手術はしない事を決断。シーズンの残りの試合を出場時間も減らすことなく、痛みを耐えながら出場し続けた。プレイオフでは、ローズ（前十字靭帯断裂）とノア（足首捻挫）がそれぞれ怪我で倒れ自分が穴を埋めなければならないという状態になる第5,6戦まで調子があがらなかった。

シーズン・ハイライト
オールスターに選出されたこと以外では、デンの今シーズンもっとも重要なパフォーマンスはシクサーズとの第6戦だろう。43分間出場し19得点17リバウンドし、ローズとノア抜きでの勝利まであと一歩というところまでブルズを導いた。

シーズン・ローライト
当然怪我がデンにとっては今シーズンのローライトになるが、パフォーマンス的な面ではプレイオフの第2戦から4戦は彼にとってこの夏忘れられないものとなるだろう。その3試合あわせて30本中10本しかシュートを決められず、得点もわずか24点に終わった。いつもの如く、相手のベストプレイヤーのディフェンスをまかされ、アンドレ・イグダラを抑えるシーンもいくつかあったが、ブルズが必要としていたオフェンス面での貢献をすることが出来なかった。

ノート
シカゴファンがデンのタフさを疑っていたのはほんの数年前のことだ。今年ほとんどの試合を手首靭帯が断裂した状態でプレイし続けたデンのタフさを疑うファンはもういないだろう。彼は毎試合40分以上プレイし、シボドーの元で急成長を遂げた選手という印象を植え付けた。彼のプレイスタイルはチームメイトとファン共にリスペクトするものとなった。しかしこの夏、オリンピック出場のため手術を8月中旬まで先延ばす決断をファンがどう思うか見物だ。

発言
デン「手首が今、オリンピックへの準備期間、オリンピック後にそれぞれどんな状態か確認しながらになるだろうね。もし手首が問題なさそうだったら手術をもうしないことも選択肢として充分ある。まだ手術するかしないか判断はしていない状況だ。とりあえずこれからオリンピックがあって、自分が子供の頃からオリンピック出場は夢見ていたことなんだ。自分の母国、そして自分が今ここにいられる状況にしてくれた国で開催される、それに出場できることがとても嬉しいんだ。」
第6戦で敗退後のデンのコメントより

これから
デンの決断はブルズ界隈で今オフもっとも注目されていることの一つだ。オリンピックに出場するつもりであることは既に表明しているので、オリンピック後に手首の手術をするかどうかが今誰もが気にしている事だ。手術をする場合、来シーズンの最初の2ヶ月はリハビリで欠場することとなるだろう。ブルズにとって当然それは好ましい状況ではないが、オリンピックに出場させないようにすることはNBAのルールで禁じられている。デンとブルズは共に、オリンピック後に手術の必要が無いかもしれない可能性にかけているが、シーズン中痛がっているシーンが何度もあったことからしてそれは難しそうだ。

最終評価
レギュラー・シーズン：A｜プレイオフ：B-

元記事：Bulls player recap: Luol Deng｜By Nick Friedell