ユタ・ジャズがエリック・マーフィーと契約したためブルズのサラリー総額が軽減

ユタ・ジャズがエリック・マーフィーと契約したためブルズのサラリー総額が軽減

先日ブルズから放出(waive)されたエリック・マーフィーですが、ユタ・ジャズへの入団が決定となりました。早い段階で新天地が決まり良かったです、頑張ってください。ジャズでは33番をつけることになるようです。

これによりマーフィーの契約$490,180がブルズのサラリー総額から外れる事になります。贅沢税ラインぎりぎりだったブルズにとってはこれは大きな軽減となります。当初マーフィー放出のニュースが出た時に「何でだ?」ととても疑問だったのですがこれで全部謎が解けました。

ここで簡単なwaiverルールの説明を。8月15日からシーズンが終了するまでの間に放出(waive)された選手は、48時間の間「waiver(ウェイヴァー)」という状態になります(それ以外の期間にwaiveされた場合は10日間)。この間に他のチームが確保するとその選手のサラリーのキャップ対象が元のチームから新チームへと移動します(支払いは在籍していた間の分は元チームが、残りは新チームが支払います)。複数のチームが名乗り出た場合は順位の低い方に権利が与えられます。48時間以内にどこも声を上げなかった場合その選手はwaiver状態を脱してフリーエージェントとなり、最低限額のサラリーでどこと契約しても良いことになります。この場合元のサラリーは元のチームのキャップ対象として残ります。他にも色々細かく名乗りあげる事が出来るチームの条件とかもあるのですがこの辺は割愛。

という事で、今回の場合はジャズが48時間以内に名乗り出てくれたおかげでマーフィーの契約が、支払い自体はブルズが行っていますがブルズのサラリー総額の計上からは外れるのです。マーフィーを放出した段階でブルズは贅沢税ラインまであと$387,299という状況でしたが、マーフィーのサラリーが外れる事によって$877,479までバッファが出来ました。ノアがオールNBA 1stチームに選出された場合のボーナスが$500,000、タージがオールディフェンス2ndチームに選ばれた場合のボーナスが$250,000とされています。これらを吸収する余裕が出来たという事です。

そして更にプレイオフに向けて2,3人と契約する余裕も残っているという、もの凄いやりくり力。もうキャップ超えしちゃうのはしょうがないのかなーと最近は思っていたのですが、ブルズフロントは1枚も2枚もうわてでした。おみそれしました。先日の記事はマイク・ジェームズかロニー・ブリュワーが噂されていると書きましたが、どちらかどころか2人とも契約する可能性が出てきました。近々動きがあると思いますので注目ですね。

さて、なんでわざわざユタはそんな自分たちにメリットの無い事をしたのでしょう。放っておけばwaiver期間は過ぎ、マーフィーの元の契約を吸収する事無く契約出来たはずです。これについて現地記者のK.C.ジョンソン氏がなるほどなという憶測をたてていました。2010年にブルズがFAで契約したブーザーですが、ブルズは単純にブーザーと直接契約を交わす事もできたのですがわざわざユタとのサイン&トレードを行いユタ側にもメリットのある形での獲得となりました。これの恩返しという形で今回マーフィー放出の際にユタに話を持ちかけたのではないかというのがジョンソン氏の考え。いやあ深い。

今回の件、個人的にもの凄く興味深かったので記事にしてしまいました。逆にややこしいわ!って感じでしたらすみません(苦笑)。

7 コメント

    • (‘-‘*)さん、コメントありがとうございます。
      一通り理解した時に思わず唸ってしまいました!

  1. ジャズはK・コーバー、今はG・ヘイワード。 
    ガキンチョの頃にはストックトン、ホナセック等、白人シューターのイメージがあるので
    マーフィーには願ってもないチームかもしれませんし、レポート通りならブルズとジャズの
    かつてファイナルを戦った者同士の友情なんて良い話じゃありませんか(笑)
    PO間近のピリピリした時期にホッコリする話題となりました。
    強敵となって現れてくれることを願います! 頑張れマーフィー!
    そして補強宜しく! パックス&ガ-フォーマン!

    • T-コッチさん、コメントありがとうございます。
      シュートの打てるビッグマンは元々このリーグでは重宝されがちですからね、新天地で上手くやっていってくれると嬉しいですね。頑張れマーフィー!

  2. 情けは人の為ならず。
    巡り巡ってブルズに恩恵が訪れましたね。

    ジャズは絶賛リビルド中ですし、マーフィーとしてもこのままブルズで成長待つよりも早く出場機会に恵まれそうですね。

    ジャズとしても、将来性がある(かもしれない)若手を確保して試せるのは大きいですし。

    • 蛍石さん、コメントありがとうございます。
      どの動きが将来的に何に影響するかわからないものですね。
      マーフィーは是非ジャズで成功してもらいたいです。

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