カルロス・ブーザー|2013-2014総評

カルロス・ブーザー|2013-2014総評

ブーザーにとっては非常に厳しいシーズンとなってしまいましたね。シーズンが始まる前からオフにアムネスティの可能性がずっと噂されていたので契約最終年みたいな気持ちで信頼を勝ち取ってくれる事に期待していたのですが、どちらかというと正反対な感じになってしまいました。

シーズン序盤こそは、ヒートとの開幕戦で一人奮起し31得点したり頑張っていたんです。だから尚更期待していました、それが出来る事がわかっていたので。積極的にインサイドを攻め込みいい形で得点してくれていました。前半は良くも悪くも割と昨シーズンと同様な感じのプレイを見せてくれていました。しかしフリーデル氏の総評にもありますが、2月3日が大きな転機となってしまいました。

2月3日のキングス戦前に行われたシュート練習中にブーザーが本人の起用法に対して不満をレポーターにぶちまけました。皮肉な事に、その日の試合では35分の出場時間を与えられながらも15本中4本しかシュートが決まらず8得点9リバウンドに終わりました。これを境に、ブーザーは他の選手に怪我やファウルトラブルが無い限りは第1Qと第3Qだけフル出場という特殊な起用法に変わっていきました。とはいえこれまでの試合序盤に彼の得点力を活かし、終盤ディフェンスが重要になるところでタージという根本的な所は変わっていないのでそこまで大きな作戦変更ではないんですけどね。

その後ブーザーは2月19日のトロント戦で20得点したのを最後に、20得点以上する試合はプレイオフも含めてありませんでした。ミッドレンジからのジャンプシュートは相変わらず上手いので、得点こそは出来るのですがパスのキャッチミスやリバウンド時の無駄なプッシュファウルの多さが自らの足を引っ張る形となっていたと思います。

現在彼はアムネスティされるかトレードされるだろうというのがNBA記者達大半の見方なようです。僕は残るならそれはそれで歓迎、いなくなるならそれもそれで歓迎というどっちつかずな姿勢でいます。ただ残るなら今季のようなプレイは絶対にするな、という条件付きではありますが。契約最終年のNBA選手はやたらと活躍するという風潮があるのでそこに少し期待するのもありっちゃありだと思います。実際ブーザーもキャブス最終戦、ユタ最終年は前年度より活躍してるんですよね。ただ今シーズンのような感じになるのであれば、やはり他の選手を獲得する方向に持っていったの方が良いなとどうしても思ってしまいます。

どちらにせよ彼の去就が今オフのブルズの動きを大きく左右する事はかわりません。要注目です。

※以下ESPN記事翻訳です。僕の意見ではありません。

年齢:32|2013-14年棒:$15,300,000|シーズン平均:13.7得点8.3リバウンド

シーズン総評
ブーザーはブルズに入団してから最悪のシーズンを送った。トム・シボドーの元で、第1Qと第3Qのみをプレイして終盤はベンチで過ごし2Qだけプレイする選手になってしまった。昨年ブルズの一員としてはベストなシーズンを送ったブーザーの数字は落ち、シボドーの判断を公に批判する最初の選手となった。

シーズン・ハイライト
12月5日のマイアミ・ヒート戦、ブルズが圧勝する中ブーザーは27得点9リバウンドと活躍した。

シーズン・ローライト
2月3日にサクラメントで行われていたシュート練習中、ブーザーは最近し合い終盤に出れない事に対して不満を爆発させた。

ブーザー「俺はプレイしているべきだと思う。でもそれはシボドーが決める事だ。物事を決めるのは彼で、俺はプレイするだけだ。俺はコーチじゃない。彼がコーチだ。彼が決める。でも正直言うと、俺がここにきてから第4Qに出してくれないという判断を彼はよくしてきた。たまに勝つけど、勝たない事のほうが多い。でもそれも彼の選択することだ。」

ブーザーの発言は特にシボドーを筆頭にチーム内の多くの人を怒らせ、シカゴでの人生の習得の始まりのきっかけとなったかもしれない。

最終評価:C-

一言メモ
3年連続でブーザーはシーズンほとんどの試合に出場した。今シーズンは76試合に出場し平均28.2分出場した。

コメント
シーズン終了後、ガー・フォアマンGMのコメント

フォアマンGM「(アムネスティについて)それについて色々書かれている事は理解している。我々はカルロスをとても評価していて、ここ4年間の成功にカルロスはとても貢献してくれた。もちろんアムネスティというは我々が持つ1つのオプションでもある。7月に入るまでに考察しなければならない要素の1つだ。このチームを強くするために必要とされる事ならアムネスティという選択を取る可能性はある。そして取らないという可能性だってある。もうみんなもわかってきたと思うけど、我々は何か決断を下す時にはしっかりリサーチを行い、プラスとマイナスを深く深く考えぬき、このチームにとってベストな決断だという確信を得るまでくまなく調べ上げるんだ。」

これから
ブーザーはブルズの選手として最後の試合をプレイした可能性が高い。彼もそれを理解しているようで、ブルズもそれを理解している様子。もうメッセージは壁に書いてある。契約最終年がアムネスティされるにしろトレードされるにしろ、ブーザーのブルズでの日々の最終カウントダウンがもう始まっている。

元記事:Bulls player reviews: Carlos Boozer|By Nick Friedell

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12 コメント

  1. 彼のこれまでの貢献を考えると、今の状況はとても辛いですね…。
    特に最初の2シーズンは彼の力でインサイドの得点力が増えて、コーバーの外やローズやワトソン、デンのドライブに繋がって成績が安定したというのが大きかったかなと思います。

    ディフェンスが全面に出てくるブルズの中で、やはりそれを苦手とするプレイヤーはなにか目立ってしまうのでしょうね。
    彼は選手として素晴らしく、もしかするとシステムを変えた場所ではまたユタ時代のように輝きを放つかもしれませんし、それを来シーズン、シカゴであろうとどこであろうと期待しています!

    気合いを全面に出すので、とても好きなプレイヤーでした。
    柔らかいシュートタッチ、インサイドスキルも信頼が置けましたが、
    今シーズンは何かと上手くいかなく、ギブソンの存在感も増してきたことが返って逆風でしたね。

    彼の貢献はほんとに大きいものですので、去就に注目したいです!

    • ベニーさん、コメントありがとうございます。
      契約当初はこれは周りもこれは楽しみだ!という声がたくさんありましたよね。実際それからの4シーズンの貢献度は評価に値すると思います。良い思いも沢山させてくれました。

      シーズン序盤はどこか期待させてくれる感があったのですが、もしかしたらローズの離脱で1番影響を受けたのはブーザーだったのかもしれませんね。ローズのキック&アウトからのブーザーのミッドレンジというのは1つのオプションだったと思うので。

      去就注目ですね!

  2. 落ちぶれるには早いですよ。ブーザーが先発。だからタージが活きてるんですから。

    • スカラブリ煮さん、コメントありがとうございます。
      もちろんそれでしっかりと結果を出してくれるなら全く持ってかまいませんよ。

    • (‘-‘*)さん、コメントありがとうございます。
      確かに、ブルズからマイアミにいかれるのは誰であっても嫌ですねー。幸いこれまでほとんどいませんが。

  3. チーム再編に当たってフロントとシボドーがどういったチームビジョンを持っているかは
    ブーザーの扱いが一つのヒントになるかも知れませんね。
    記事を読む限りでは退団が既定路線のようですが、トレードが成立するイメージが
    湧かないんだなあ・・・ そうなると功労者をアムネスティってのもなあ・・・
    フロントが来季の目標設定をどこに置いているかも現段階でどうなんでしょう?
    難解なパズルと知恵の輪を同時にやらされているみたいだ・・・

    • T-コッチさん、コメントありがとうございます。
      トレードはどうなるかわかりませんねー。ただ$16.8Mって結構な額なので、来シーズンそこまで力いれてなくて来オフのFA市場を狙っているチームからしてみるとその巨額を1年引き受けて来オフのキャップを空けるという戦略がとれるので、あり得ない話ではないと思います。そしてチームのスタイルによってはまだまだプレイ出来る選手ですからねブーザー。

  4. 悪い選手ではないのですが、サラリーには見合ってませんね…。デンでさえ、サラリーのためにトレードされたんでいなくなっても不思議ではないと思います。
    ただこれまでの働きには本当に感謝ですね!

    • jtさん、コメントありがとうございます。
      まだまだリーグで活躍は確実に出来る選手なので、状況によっては色々とあり得ますよね。ここ数シーズンのブルズに貢献してくれたのは確かなのでもちろんそこは称えたいです。

  5. タージについてコメントした直後なので、どうしてもブーザーには辛口にならざるを得ないのが辛いところです。

    彼の持つポテンシャルからすれば、到底納得の出来ないシーズンとなってしまいましたが、それも自業自得かな、と。

    重要な局面でコートに立つのはタージ、しかもそれが過ちであるかのような発言。

    確かにこれまでの実績では、ブーザーの方が上です。攻撃の引き出しなど、多彩な選手であることに間違いはありません。積み重ねてきた自らのスキルに自信とプライドがあるからこそ、ああいった発言が飛び出してしまったのでしょう。

    だったらなぜ、シボドーが終盤自分ではなくタージを重宝するのかを考えなかったのか。

    単純にディフェンスに弱みがあるからという理由だけでなく、何かもっと原因があるという風に頭を巡らせなかったのか。

    言い切るのは早いかもしれませんが、もうブーザーがブルズのユニフォームを着てコートに立つことは無いと思います。

    次の所属チームがどこになるにせよ、この数年間の貢献は忘れません。

    • usedさん、コメントありがとうございます。
      やはりあのコメントは残念でしたね。シボドーがそれを受けて「タージには先発する事をっ我慢してもらっているんだ。」というコメントが全てだと思います。自己犠牲の精神でチームの為にベストな事をいかに出来るというがチーム全体が掲げているスタイルなので、そこは貫いてもらいたかったです。

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